テレビ番組などで、「幻のアトム」としてご存知の方も多いかと思われる34話。
この話数は虫プロ社内スタッフ夏休み確保のための、「鉄腕アトム」でも初めての全面的外注作品でした。
さて、その外注先「スタジオゼロ」とは…。
かつて「トキワ荘」でともに過ごした漫画家仲間たちが、手塚治虫氏の虫プロダクション設立等に刺激を受けて結成された「スタジオゼロ」。
そのメンバーは漫画家の石ノ森章太郎氏、藤子・F・不二雄氏、藤子不二雄A氏、つのだじろう氏、アニメーターで「ラーメンの小池さん」のモデルでもある鈴木伸一氏ら。
漫画界のドリームチームで制作された「鉄腕アトム」。
さぞかし素晴らしい作品になっているかと思いきや、それぞれの個性を反映した各シーンのアトムは、絵がばらばらに。これには試写を見た手塚氏も無言になってしまったそうです。
この件をきっかけに鈴木氏を除くスタジオゼロの漫画家たちはアニメ制作の直接参加は控え、あくまでも原作の提供者としての間接的な関わりへと転じていきました。
鈴木伸一氏が館長を務める杉並アニメーションミュージアムはこちらからどうぞ。
第34話収録!鉄腕アトム
Complete BOX 1 [DVD]